非破壊検査とは

非破壊検査とは、その名の通り対象物を破壊することなく内部構造を検査することですが、
ひとくちに「非破壊検査」といっても、その種類はとても広範に渡ります。

例をあげれば非破壊検査の入門書で取り上げられることも多い、西瓜の熟し具合を手の平で叩いて見極めるといった「叩く」ことも非破壊検査になりますし、航空機のジェットエンジンなど、主に工業分野でひび割れなどを発見するために行う「目視」や、超音波を使用した超音波探傷方式、赤外線カメラによる赤外線サーモグラフィ試験など、近年の非破壊検査需要の増加や技術革新の影響によって非破壊検査の種類や機会そしてその対象はますます増加しています。

なお、当社の非破壊検査方法は、放射線を利用したX線(レントゲン)内部探査や電磁波レーダーを使用したRCレーダー方式などを採用しています。

ツカサの非破壊検査

ツカサの非破壊検査

主に当社ではコンクリート構造物における内部埋設物の探査として放射線によるX線(レントゲン)内部探査や、電磁波を利用したRCレーダーによる鉄筋探査等を行っておりますが、コンクリート構造物だけではなく金属製配管内部の透過試験などお客様のニーズに合わせた構造物の内部探査が可能です。

また作業時には資格保有者が万全の安全を確保した上で行い、探査後にはX線(レントゲン)撮影フィルムやレーダー探査報告書にて分かりやすくご説明させていただいた後、フィルム・報告書はお客様にお渡しします。

非破壊検査X線(レントゲン)撮影フィルム例1  非破壊検査X線(レントゲン)撮影フィルム例2

非破壊検査RCレーダーデータ1  非破壊検査RCレーダーデータ2

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経験を積み重ねた専門家による安全確実で詳細、そしてスピーディーなサービスを是非ご利用ください(サービス詳細につきましてはそれぞれのページにてご確認願います)。

ツカサの非破壊検査で内部探査可能な対象

コンクリート構造物

  • 内部埋設物の構造
  • 内部埋設物の大きさ
  • 内部埋設物のかぶり厚さ
  • 内部埋設物の形状
  • 内部埋設物の性質
  • 内部のひび割れ(クラック)

金属製品や金属構造物

  • 内部亀裂
  • 内部破損
  • 内部劣化状況
  • 内蔵物の構造
  • 内蔵物の大きさ
  • 内蔵物の形状
  • 溶接部の状況
金属配管x線(レントゲン)撮影例

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非破壊検査X線(レントゲン)金属配管撮影例1 非破壊検査X線(レントゲン)金属配管撮影例2 非破壊検査X線(レントゲン)金属配管撮影例3

非破壊検査X線(レントゲン)金属配管撮影例11 非破壊検査X線(レントゲン)金属配管撮影例5 非破壊検査X線(レントゲン)金属配管撮影例4

ツカサの非破壊検査活動における実績分野

  • コンクリート構造物の改修工事
  • コンクリート構造物の完成後検査
  • コンクリート構造物の耐震調査
  • 空調・電気等の設備工事
  • 斫り工事
  • ダイヤモンドコア穿孔工事
  • アンカー打設工事
  • 金属製構造物、金属製品の破損・劣化・亀裂内部探査

非破壊検査を取り巻く環境

人体へのX線(レントゲン)撮影はよく知られていますが、最近では食品の安全性を守るためにも放射線による内部探査は用いられています。
もしかしたら「食品に放射線なんて大丈夫なの?」という方もいらっしゃるかも知れませんが、放射線は対象物内に残留することはありませんので大丈夫です(詳しくはページ下部の「放射線・放射能」をご覧ください)。

様々な分野にその有用性を求められて、年々活躍の場を広げる非破壊検査ですが、ここでは当社が対象としているコンクリート構造物と金属製品・金属構造物の非破壊検査を取り巻く環境について取り上げます。

鉄筋コンクリート構造物の法定耐用年数はオフィス等で50年、そして住宅等で47年と税法上では定められておりますが、一般的には65年以上であると言われています。

しかし多くの場合、コンクリート構造物内部の設備や配管の劣化による改修が必要となるタイミングはそれよりも前に訪れます。

殊に最近は公共施設など使用期間が長期になるコンクリート構造物は、建て替えるよりも修繕して長寿命化を図ること重要とされるようになり、その改修工事に伴った非破壊検査の重要性は、より大きなものになっています。

また日本では阪神淡路大震災以降、コンクリート構造物における耐震状況が大きな問題となり、耐震調査においても非破壊検査は欠かせないものとなりました。

皆様の大きな期待にお応えするために。
年々高まる非破壊検査の重要性を強く意識するとともに、ツカサでは日夜技術を磨き、研鑽を重ねて探査の現場に臨んでいます。

放射線・放射能

放射線とは

放射線とは自然界にも存在する電磁波の一種で、空気中や真空中を約30万km/秒という高速で直線的に進む性質を持っていますが、当社が内部探査で使用するX線も放射線の一種です。

放射線が電波や光線と大きく異なるのは、その波長の長さです。
X線γ線など種類によって異なりますが、放射線の波長はとても短く、物質を構成する原子の大きさとほぼ同じか、さらに短いものとなっています。

また電磁波は波長が短いほどエネルギーが高くなります。つまり放射線はエネルギーの高い電磁波ということになります。

高エネルギー電磁波であることで様々な性質を持つ放射線ですが、非破壊検査で用いられているのは、「ほとんどのものを透過する」という性質です。

放射能とは

放射能とは、自ら放射線を発する能力のことです。ウラニウムやラジウムなど、自然界にも存在している放射能を保有する物質は放射性物質と言います。
放射性物質は不安定な元素で、別の原子核へと変化する性質(壊変)を持っていて、その際に放射線を発します。

放射性物質は壊変しながらエネルギーを放出していくため、時間経過と共に保有エネルギーは減少していきます。
なお、放出する放射線の強度が2分の1に減少するのに必要な時間を、特に「半減期」と呼んでいます。

放射線と放射能の違い

記の通り、放射線は電磁波で放射能は物質(元素)という違いがあります。
つまり、放射線は電磁波であるため発生している間のみ対象を変質させる危険性が生じますが、放射能(放射性物質)は対象物などに残存し周囲に継続した影響を及ぼすため危険性が高いのです。

上記の理由から、放射線の一種であるX線は適切に使用すれば、食品の内部検査に使用しても残留する恐れがなく安全だということがおわかりいただけるかと思います。