穿孔と削孔の違いについて教えてください。
文献によっては「ダイヤモンドコア削孔」となっているものがあるようですが、『JIS工業用語大辞典 第4版 1995 (財)日本規格協会』で「削孔」を調べたところ、
「さく孔⇒せん孔 [M0102]」となっていました。[M0102]は鉱山用語を示す記載ですので、「削孔(さく孔)」は工業的には鉱山用語ということになります。
また、「穿孔(せん孔)」の記述は
「せん孔⇒driling、bore hole
1. 手掘り又はさく岩機によって発破孔などを開けること(drilling)
せん孔機構によって、打撃せん孔、回転せん孔及び回転打撃せん孔に分ける。
2. 1によって開けた穴(bore hole) (慣)さく孔 [M0102]」
とありました。工業用語的には「穿孔」が一般的な用語になっており、「削孔」は特定の分野(ここでは鉱山用語)として使用される慣用語になるようです。
同様に広辞苑・大辞林を見ると、
「せん―こう[穿孔] 1.孔をあけること、孔のあくこと。また、そのあいた穴
2.[生]生体に後天的に生じる孔。動物では正常な組織分化や奇形によるものなどがある。植物では道管における細胞壁の消失により生じる。」
『広辞苑 第七版 岩波書店 2018』
「せん―こう[穿孔]
一.孔をあけること
二.(医)潰瘍、癌種などの病気で胃壁、腹膜などが破れて穴のあくこと」
『大辞林 第六版 三省堂 1991年』
と穿孔については記述がありましたが、削孔についての記載はありませんでした。上記理由から、「穿孔」は幅広い分野で使用される一般的な用語に、「削孔」は鉱山用語等特殊な分野で使用される慣用語に分類されるのではないかと思われます。
ダイヤモンドコア穿孔(コア抜き)工事は回転するダイヤモンドビットによって対象物を削りながら孔を開ける手法です。ニュアンスとしては「削孔」でも当方には伝わりますが、この回答が少しでもご参考になれば幸いです。
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